Tax My Life

20代の市役所職員が税理士試験や税金について情報発信します。

YAHOO!官公庁オークションのメリット・デメリット

 

YAHOO !官公庁オークションを利用したいけど損をしないか心配だ・どんな流れで進んでいくのかわからないから不安だ…

 

という人のために、現役のオークション担当者がメリット、デメリットについて詳しく説明します。 

 

私は、市役所に入庁してから約4年間、税金の徴収をする部門で働いてきました。 

 

業務の中の一つに、滞納者の不動産やお金になりそうなものを売却してお金に換える(公売といいます。)仕事がありました。 

 

そのオークションに出品する担当をした経験から、YAHOO !官公庁オークションを利用する際の注意点などをまとめていきたいと思います。 

 

 

 

官公庁オークションとは 

 

官公庁オークションは、税務署や地方自治体などが、税金を滞納している人の財産を差押えて売却するためのサイトです。 

koubai.auctions.yahoo.co.jp

主に出品されているものは、以下のようなものがあります。 

・不動産(土地や建物) 

・自動車(バイク、軽自動車からスポーツカーまで) 

・貴金属や高級品(宝石、高級腕時計、ブランド物のバッグ) 

ゴルフクラブ、家具、絵画などの価値のある物 

 

このような物を税務署や地方自治体などが差し押さえて、出品しています。 

 

不動産以外であれば、安いものだと数百円から出品されているため、入札しやすい金額に設定されていることが多いです。 

 

また、不動産でも安いものだと数万円から出品されています。(もちろん訳アリなのですが・・・後述します。) 

 

最近だと、超有名元プロ野球選手のべンツや、某有名バンドの商標権が出品されたのがニュースになったりして、話題になったことがあります。 

 

 

ヤフオクと官公庁オークションの違い 

 

各出品物には最低入札価額が定められており、自分が出せる上限金額を入力して、入札となります。基本的な仕組みとしては、通常のヤフオクと同じですね。 

 

ただ、通常のヤフオクと大きく異なる点が一つあります。 

 

それは、「公売保証金」を事前に支払わなければ入札できない場合があるということです。 

 

「公売保証金」とは、最低入札価額が5 0万円を超えるときに設定されるもので、一般的には最低入札価額の1 0 %を基準として設定されています。 

 

この公売保証金は、落札できたとしても、支払期日までに落札に要した代金を全額支払う ことができなければ没収されてしまうので注意が必要になります。 

 

たとえば、こんなケースが考えられます。 

・2 0 0 0万の不動産が公売保証金2 0 0万で出品されていた。 

・Aさんはこの不動産を落札しようと考えました。 

・そこで、公売保証金を自分のお金で払い、残りは銀行から融資を受けて支払いをしようと考えたのです。 

・ですが、銀行からの融資は下りず、公売保証金もすでに払ってしまっていたので結局支払期日までに全額を支払うことができませんでした。 

 

この場合は、Aさんの公売保証金は没収され、その2 0 0万円は滞納税金に充てられることになります。 

 

・・どうでしよう、なかなか悲惨なことになってますね。 

 

ただ、5 0万円以下では公売保証金は必要ないため、不動産を落札する以外は問題ないかと思います。 

 

 

官公庁オークションのメリット 

とにかく値段が安い 

 

官公庁オークションのメリットはこれにつきると思います。 

 

平均として、通常の売買価格よりも3割引きになっている出品が多く、最高だと半額になっている場合もあります。 

 

特に不動産は値下げが顕著です。 

 

不動産の評価額が1 0 0 0万の場合だと、最低入札価額が7 0 0万~となっていることが

多いですね。 

 

ほとんどの手続きを役所がやってくれる 

 

落札後の手続きは、不動産と不動産以外に分かれるのですが、不動産は、書類の一式と書類郵送代として数千円を出品した自治体に提出すれば終了です。 

 

司法書士登記の変更を依頼したり、不動産会社仲介を依頼したりする必要はありません。 

 

役所にお願いすれば、すべての手続きをやってもらうことができます。 

 

頻繁に開催されている 

 

官公庁オークションは、年に数回のスケジュールで、開催されています。 

 

出品物もかなり多く、以前は税務署が中心となっていました。

 

ですが、 ーこ最近はインターネット公売に力を入れてきている自治体が増加してきたため、出品数自体が増加傾向にあると思います。 

 

 

官公庁オークションのデメリット 

 

現住者とのトラブルが予想される(不動産) 

 

不動産を落札した場合は、出品自治体は、あくまで現状での引渡とするため、建物がボロボロであろうが、居住者が出て行かなかろうが役所側は一切関与することができません。 

 

よくある話なのですが、官公庁オークシンで不動産を落札したものの、住んでいる人(滞 納者である場合が多い)が出て行かず、立ち退き命令や裁判沙汰になってしまい、結局時間も費用もかかってしまったという話です。 

 

これを避けるためにも、誰かが住んでいるのかを確認したうえでよく検討してから入札するようにしましよう。 

 

確認方法としては、出品自治体に電話をかけてみたり、実際に現地に行ってみることをおススメします。 

 

お金が用意できないと保証金が没収されてしまう

 

これは先述したとおりです。 

 

公売保証金が設定されている出品物は値段も安くなく、必ず支払ができる金額の入札をしましよう。 

 

引渡には出品自治体まで出向く必要がある 

 

不動産以外 (自動車、 貴金属などの持ち帰れるもの) は、 基本的には、 現地での引渡となっているため、その自治体に出向く必要があります。 

 

また、 郵送などの対応は受け付けていない場合が多く 、 遠隔地であっても行く 必要がある ため、旅費などを考慮したうえで落札したほうがいいでしょう。 

 

訳アリ物件が多い(不動産) 

 

やつばり、安いのには理由があります。 

 

現住者とトラブルになることもそうなんですが、不動産の場合だと特に、内見をせずに売り出しているケースが多いです。 

 

なぜかというと、不動産が売りに出される場合は、滞納者が自宅として使用している場合が多いんです。 

 

不動産を公売する段階まで来ている滞納者って、納税交渉も決裂してしまい、自宅を売ることぐらいしか解決策がなくなっている段階であることが多いです。 

 

そんな人に「あなたの自宅を売って税金に充てるから中を見せてください」と言ったところで、すんなり見せてもらえるわけがないですよね。 

 

そのため、出品されている物件は外観のみを映している写真が多いです。 

 

内装がボロボロだったり、修理が必要となってく.る箇所があったりする場合もあります。 

 

そういった物件にはなるべく手を出さないほうがいいかと思います。 

 

それを見分けるには、出品自治体に電話で問い合わせるのが一番早いです。

 

インターネット上に掲載することができる情報には限りがあるため、電話で直接担当者と話せば、現状がどのようになっているか、内見を確認したかなど、教えてもらうことができます。 

 

 

官公庁オークションのメリット・デメリットのまとめ 

 

・相場の7割~半額程度で落札できる場合がある 

・支払代金を全額用意できなければ公売保証金が没収されてしまうので要注意 

・不動産の場合は、現住者を要確認 

・出品自治体に電話するなど、情報を集めたうえで入札しよう