Tax My Life

20代の市役所職員が税理士試験や税金について情報発信します。

市役所から給料を差し押さえされたときに知っておくべきこと 

どうも、komです。

市役所で4年くらい滞納整理をしています 。

 

私が実際に100件超の給与差押えをした経験から、市役所の職員目線での給料の差し押さえの実態をお伝えします。 

 

税金を滞納していると、市役所から手紙が来ることはありませんか。 

 

おそらくその手紙には

 

〇月〇日までに全額納付しなければあなたの財産を差押えします。 

 

 

というような内容が書かれているのではないのでしょうか。 

 

もっと具体的に書いている自治体だと、手紙にあなたの勤務先が記載されていて、そこから支給されている給与を差し押さえします。というような場合もあります。 

 

これは脅しではなく、期限までに納付がされていなかったり、役所に連絡をしていなかったりすると役所から勤務先に連絡が行ってしまいます。 

 

最悪の場合は、実際に給与が差し押さえされることもあります。 

 

そこで、給料の差押えについて知っておくべきことをまとめました。 

 

 

 

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給料の差し押さえには2パターンある 

給料の差し押さえとーロに言っても、実際には2パターンに分かれます。

 

それは、

 

銀行口座が差し押さえされている場合

勤務先に直接差し押さえされている場合

 

 

この二つです。

 

給料日にお金が強制的に引き出されてしまっているという点では同じですが以下の点で違いがあります。 

 

  1. 勤務先に税金の滞納が知らされているか
  2. 給料日前に教えてもらえるか 
  3. 差し押さえされる金額 
  4. 翌月も差押えされるのか

銀行口座の差し押さえ 

①勤務先に税金の滞納が知らされているか 

銀行口座を差し押さえる場合は、 勤務先を通さないため滞納が知られることはありません。 

 

給料が口座に振り込まれた瞬間に、 市役所の職員が銀行の窓口で手続きを行うことになるため、市役所と銀行間でのやり取りのみになるわけです。 

 

②給料日前に教えてもらえるか 

給料日前には教えてもらえません。

催告書など、 文書での事前催告はあるでしょうが、差し押さえされたことを滞納者が知るのは、実際に銀行から残高を引き落としされた後になります。 

 

③差し押さえされる金額 

給料全額のみならず、 その時の預金残高を含めて差し押さえされる可能性があります。

 

法律上では、 給料を全額差し押さえすることは違法なのですが、 市役所側の主張としてはこう考えられます。 

 

「給料」 ではなく「預金」を差し押さえしたから違法ではない 

この主張は以前には公然とまかり通っていた現実があったのですが、 現在では違法であるという判決が出ています。 

 

 

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④翌月も差し押さえされるのか 

銀行口座の差し押さえは基本的には 1 度のみになります。

 

翌月も差し押さえされることはまずありません。

 

これは、 銀行口座を差し押さえするにはその都度銀行で手続きが必要になるからです。

 

ただし、一度差し押さえされた後にも税金の滞納が残り、市役所に連絡もしていない場合だと翌月も差し押さえされる可能性はあります。 

 

差し押さえされたと知ったらまっさきに市役所に連絡するようにしましょう。 

 

勤務先への差し押さえ 

①勤務先に税金の滞納が知らされているか 

勤務先には滞納は知られています。

 

市役所と勤務先が直接やり取りをします。 

 

本来であれば振り込まれる給料のうち一定金額を天引きして、直接市役所に納付するようなイメージになります。 

 

この場合、勤務先の担当者(多くの場合は経理担当)と、文書で手続きを行いますが、いきなり差し押さえの通知を送ることはまずありません。 

 

ほとんどの場合では、事前に給与支給金額の調査があった後にその資料を参考にして差し押さえをするか否か決定します。 

 

②給料日前に教えてもらえるか 

給料日前に市役所側から必ず通知が郵送で届きます。

 

これは、「差押調書謄本」とい うもので、滞納金額、差し押さえした財産などが記載されているものになります。 

 

具体的な記載内容としては、 「あなたの勤務先から支給されている給与を〇月分から差押えします」というような文言だと思われます。 

 

③差し押さえされる金額 

勤務先から直接差し押さえされる場合は法律で決まった一定金額は差し押さえされません。 

 

計算式はこのようになります。 (ざっくり計算式です。 ) 

 

100 , 000円+(45, 000円×家族の人数) ≒ 手元に残る金額 

 

たとえば、 30 万円の手取りがある 妻と子二人の家庭を例にして考えてみます。

 

この場合、約25万円は手元に残る計算になります。 

 

逆に言うと、毎月の給料の中から約5万円は強制的に税金に充てることになるということになります。 

 

④翌月も差し押さえされるのか 

基本的には、滞納税金が完納になるまで毎月差し押さえされてしまいます。 

 

これは、 「会社から給料をもらう権利」 を差し押さえしているので、 市役所側で毎月手続をしなくても継続的に入ってくるものだからです。 

 

勤務先を差し押さえされてしまうと、税金を完納するまでは、差し押さえを解除してもうらうのは至難の業になります。  

 

銀行口座か勤務先かの見分け方 

銀行口座が差し押さえられたのか、勤務先が差し押さえられたのかは次の事項を確認することでわかります。 

 

①勤務先から差し押さえされている場合は「差押調書謄本」が事前に送られてくるため内容を確認する 

 

②銀行口座が差し押さえされている場合は、通帳を記帳すると、「サシオサエ」や「〇〇市」というような引出の記録が残ります。 

 

③市役所に電話して確認する 

 

 

差し押さえされたらまず何をすればいいのか

銀行口座が差し押さえされた場合 

差し押さえされた金額と残りの金額を確認して、滞納している税金がまだ残っているのであれば、1 ~2年程度の納付計画を立てたうえで市役所に連絡しましょう。 

 

この1 ~ 2年程度というのは、ちゃんと法律に根拠があり、分割納付を認めることができるのはこの範囲であることが定められているからです。 

 

以下の計算式を使用して、手元に残っている金額がこれより少なかったら、その差し押さえは違法です。 

 

100, 000円十(45, 000円x家族の人数) ≒ 手元に残る金額 

 

市役所側にそのことを伝え、動いてもらえないのであれば、然るべきところに相談しましょう。 

 

給料日に預金残高を確認したらゼロになっていたとか、家族がいるのに10万しか残っていなかったというようなことはよくある話です。 

 

税金の徴収の現場では、知識不足、経験不足から、違法なことも平気で行われている現実があります。 

 

勤務先への差し押さえ 

大前提として、滞納金額の全額を一括で納付すれば即時に差し押さえは解除になります。 

 

ただ、税金の滞納が積み重なってしまうと、延滞金も膨らみ、数百万円になるケースも多いです。 

 

そんな時に数百万円を用意するのは普通の人にとっては難しいでしょう。 

 

そこで、まず確認してほしいのは、市役所側ではこちらの家族を何人と計算して差し押さえを行っているのかです。 

 

これは、市役所に問い合わせればわかると思いますし、差し押さえされる金額からも計算することができます。 

 

上にも書いたとおり、給料を差し押さえされる金額は、家族の人数で決まってきます。

 

それであれば当然、家族の人数が多いほうが差し押さえされる金額は少なくなります。 

 

ここで一つ気になってくるのが、市役所はどうやって家族の人数を算定しているのかということです。 

 

これは、現在の住民票を根拠に家族の人数を算定し、給料の差し押さえ金額を決定しているのです。

 

ということは、市役所としては滞納者ごとの事情は見ておらず、書類だけを見ていることが多いということがわかるでしょう。 

 

そのため、以下のような場合は市役所に相談してみましょう。

 

  • ひとり暮らし中の大学生の子に仕送りをしている
  • 高齢の両親に対して援助をしている 
  • 離婚した妻に養育費として毎月の支払いがある 

 

このように、 ポイントとしては、 同居はしていないけれど、 自分の収入からその人の生活を援助をしているというような場合になります。 差し押さえ金額が減額になる可能性が高いです。 

 

市役所から給料を差し押さえされたときに知っておくべきことのまとめ

  • 給料の差し押さえには銀行口座か勤務先の2パターンある
  • 銀行口座が差し押さえられたら 1 ~2 年の納付計画を市役所に伝える
  • 勤務先を差し押さえられたら差し押さえ金額を確認する 
  • 銀行口座と勤務先の差し押さえには4つの違いがある
  1. 勤務先に税金の滞納が知らされているか
  2. 給料日前に教えてもらえるか
  3. 差し押さえされる金額 
  4. 翌月も差押えされるのか 

 

 

 

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