Tax My Life

20代の市役所職員が税理士試験や税金について情報発信します。

絶対に税務署に見つからないお金の隠し方を現役の税務職員が考えた 

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どうも、komです。

市役所で現役の職員として、滞納整理の仕事をしています。 

 

仕事内容は、税金を滞納している人の預金口座や生命保険を発見して差し押さえをしたり、自宅に捜索に人ったりして税金を徴収するような仕事をしています。 

 

この仕事を何年も続けていると、滞納者がどこに財産を隠しているか見つける方法が身についてきます。 

 

徴収職員は、国税徴収法という強力な法律で、滞納者がどこに財産を隠していようと調査をする権限を持っています。 

 

この税金を徴収するための権限は、警察よりも強いと言われています。

 

たとえば、自宅に現金を隠し持っていると判断すれば、裁判所の令状なしで捜索をすることができてしまいます。 

 

そんな強力な権限を持っている徴収職員ですが、滞納者の財産を発見できるかは、その担当者のスキルや経験次第という部分もあることは確かです。 

 

しかし、滞納整理という仕事をしている中で、 ここに財産を隠されたら見つけるのは大変だよな・・・と思うようなことがありました。

 

これは、税金徴収の裏側を知っているからこそわかることだと思います。 

 

そして、それは具体的にはどうするのかというと…

 

縁もゆかりもない地方の銀行に預金口座を作ることです。 

 

この記事ではその理由を説明していきます。 

 

※あくまで私個人の意見です。財産隠しを勧めるものではありません 

 

 

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税金の財産調査においては銀行を1行ずつ調べなければいけない 

なぜ、地方銀行に預けておけば税務署にばれないのかというと、その理由は預金調査のやり方にあります。 

 

税務署は、どこに預金があるのか目星がつかない場合は、各金融機関に1行ずつ文書でロ座が開設されているかの確認をしなければなりません。 

 

日本にはどのくらいの数の金融機関があるかご存知でしょうか?

 

大手の銀行や、地方の信用金庫、農協などを加えると、膨大な数になります。

 

日本全国のすべての金融機関に文書を送付して、口座が開設されているか調べることは実質的に不可能です。 

 

そのため、照会をかけることのできる銀行は限られてきます。

 

多くても有名どころの20行程度が限界でしょう。 

 

また、銀行間では横の連携もなく、1か所に照会をかければ全国の銀行で口座が開設されているか確認することのできるシステムはできていないのが現状です。 

 

具体的にはどうするのかというと、東京在住の滞納者が鹿児島あたりの地方銀行に預金を預けられてしまうと、税務署としてはもうどうすることもできません。 

 

ただし、ここで重要なのが「縁もゆかりもない場所」ということです。 

 

税務署は、滞納者が過去どこに住んでいたかというのを把握する権限を持っています。 

 

住所を遡って調べられ、過去の住所の周辺にある金融機関を調べることはよくある話です。 

 

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税務署はどうやって財産を見つけるのか 

税務署はどのようにして滞納者の財産を発見するのか不思議に思う人もいるかと思います。 

 

ここでは、税務署が行う財産調査の流れを説明します。 

 

①主要銀行と住所地近くの銀行調査 

財産と言っても、不動産や株式などがありますが、現金預金で銀行に預けている場合がほとんどです。

 

税金が滞納になると、まず、銀行調査を行います。 

 

大手金融機関はもちろんのこと、現在の住所地周辺にある金融機関のみならず、過去に住んでいた地域の周辺の金融機関も調査対象になります。

 

②口座に入金されている振込先の調査 

銀行に調査をかけると、通常1 ~ 2か月程度で各金融機関から回答が返ってきます。

 

回答の内容としては、口座の開設の有無、口座がある場合は、直近1年程度の取引履歴が添付されてきます。 

 

ここで、税務署が見るのは、預金残高はもちろんですが、次のような取引履歴を中心に見ていきます。 

 

・生命保険の引き落とし 

生命保険の口座引き落としがある場合は、必ず保険会社の名前が取引履歴に記載されます。

 

生命保険についても、場合によっては、数百万の解約返戻金がある場合があるので、預金調査で判明した保険会社あてに調査を行います。 

 

・定期的な入金 

給与や取引先からの入金がある場合は、銀行に問い合わせることで勤務先や取引先の情報を入手することができます。

 

そのため、いくら勤務先や取引先を隠そうと思っても、口座振り込みにしている時点でばれてしまうのです。 

 

逆に言うと、収入のほとんどを現金手渡しにされると税務署としてはやりづらいことになりそうです。 

 

・大きい金額の出金 

大きい金額の出金がある場合も振込先の口座情報を調査することが多いです。 

 

これは、他人の名義の口座を滞納者自身が使っていることがあるからです。 

 

預金口座は、たとえ他人名義であっても、実質的に使用しているのが滞納者であれば、滞納者の預金とみなして差し押さえをすることができてしまいます。 

 

③自宅の捜索 

金融機関や保険会社にも財産が見当たらないときは、自宅を捜索することがあります。

 

自宅に金銭的価値のある物があれば、差し押さえをして売却することができてしまいます。

 

また、捜索の目的は物を差し押さえするだけではなく、新たな財産の情報把握をするためにも行われます。 

 

たとえば、タンスの中を調べていたら、把握していなかった銀行の通帳が出てきたとか、地方銀行の名前が書かれた封筒が発見されたという場合がこれに当たります。

 

税務署の職員は、こういったわずかな情報から財産を発見するスキルを身に着けています。 

 

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税金を徴収するためなら税務署はここまでやります 

悪質な滞納者は税務署にとことん追いかけられます。私が税務署の人から聞いた、そこまでよくやるよな・・・と思ったケースを紹介しましょう。 

 

① ATMの防犯カメラで滞納者が引き出していることを確認 

滞納者が実質的に使用していると思われる銀行口座を発見したが、証拠が押さえられずにいたケースです。 

 

銀行の取引履歴からあるATMを頻繁に使用しているのかはわかったので、実際にそこのATMの防犯カメラの映像を見て、滞納者が引き出していることを確認したそうです。

 

②勤務先がわからないので東京~栃木まで尾行 

目立った財産がないものの、どうやら勤務先から、現金で給料を受け取っている可能性が高いケース。 

 

東京から栃木まで追いかけて、勤務先を特定したようです。 

 

③ 1か月滞納者の行動を監視し、預金を発見 

一時的に大きな所得があったみたいだが、そのお金をどこにやったか不明だったケース。

 

どこかに財産を隠しているのではないかと考えた税務署の職員は、滞納者の行動を1か月監視しました。

 

ある日、滞納者が地方に出かけることがあったそうです。 

 

税務署の担当者は、滞納者の行き先を確認し、その地域にある銀行を徹底的に調べ上げた結果、隠し財産が出てきたと言っていました。 

 

その担当者の勘が良かったのかわかりませんが、税務署に本気を出されたら逃げることはできないなと思った瞬間です。 

 

まとめ 

冒頭では、縁もゆかりもない地方銀行に口座を作れば税務署が見つけることは難しいと書いたのですが、上にも書いたように、税務署に本気を出されたら隠し通すのは不可能でしょう。 

 

財産が見つからないためには、 預け入れた地方銀行に関する情報をすべて身の回りから排除してしまうことと、 数年は銀行預金を引き出さないことが条件になってきますが、 実際には難しいと思います。 

 

税金徴収の現場では、 ある意味で刑事ドラマみたいな地道な調査が行われているのです。 

 

 

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